民法を学ぼう 表見代理
表見代理とは
代理権を持たない者が代理行為をした場合に、本人と無権代理人との間に特殊な関係にあるために、その無権代理行為を代理権がある行為と同様に扱い、本人に対し効果を帰属させる制度。
※無権代理行為は原則として本人に対して効力を生じません。しかし、代理権が存在するかのような外観があり、その外観の形成につき本人に責任がある場合には、その外観うを信頼した者を保護し取引の安全を図ります。
効果
本人は有効な代理行為がされたの場合と同一の責任を負います。
百九条
第三者に対して他人に代理権を与えた旨を表示した者は、その代理権の範囲内においてその他人が第三者との間でした行為について、その責任を負う。ただし、第三者が、その他人が代理権を与えられていないことを知り、又は過失によって知らなかったときは、この限りでない。
無権代理との関係
表見代理も無権代理の一種なので、無権代理に関する追認、催告、取り消し規定(民法113条~116条)の適用があります。
相手方の保護
相手方の保護を重視し、表見代理と無権代理人責任との二重効を認め、相手方は選択的に追及できるとしてます。
種類
代理権授与の表示による表見代理
第百九条
第三者に対して他人に代理権を与えた旨を表示した者は、その代理権の範囲内においてその他人が第三者との間でした行為について、その責任を負う。ただし、第三者が、その他人が代理権を与えられていないことを知り、又は過失によって知らなかったときは、この限りでない。
権限外の行為の表見代理
第百十条
前条本文の規定は、代理人がその権限外の行為をした場合において、第三者が代理人の権限があると信ずべき正当な理由があるときについて準用する。
代理権消滅後の表見代理
第百十二条
代理権の消滅は、善意の第三者に対抗することができない。ただし、第三者が過失によってその事実を知らなかったときは、この限りでない
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