民法を学ぶ 制限行為能力者 


成年後見

後見開始の審判

第七条
精神上の障害により事理を弁識する能力を欠く常況にある者については、

家庭裁判所は、本人、配偶者、四親等内の親族、未成年後見人、未成年後見監督人、

保佐人、保佐監督人、補助人、補助監督人又は検察官の請求により、

後見開始の審判をすることができる。

この、後見開始において、本人の同意は不要です。

対象者は、精神上の障害により事理を弁識する能力を欠く状況にあるものです。

第八条

後見開始の審判を受けた者は、成年被後見人とし、これに成年後見人を付する。

第八百四十三条

家庭裁判所は、後見開始の審判をするときは、職権で、成年後見人を選任する。

 成年後見人が欠けたときは、家庭裁判所は、成年被後見人若しくは

その親族その他の利害関係人の請求により又は職権で、

成年後見人を選任する。

 成年後見人が選任されている場合においても、家庭裁判所は、

必要があると認めるときは、

前項に規定する者若しくは成年後見人の請求により又は職権で、

更に成年後見人を選任することができる。

 成年後見人を選任するには、成年被後見人の心身の状態並びに

生活及び財産の状況、成年後見人となる者の

職業及び経歴並びに成年被後見人との利害関係の有無

(成年後見人となる者が法人であるときは、その事業の種類及び内容並びに

その法人及びその代表者と成年被後見人との利害関係の有無)、

成年被後見人の意見その他一切の事情を考慮しなければならない

 

第八百四十九条

家庭裁判所は、必要があると認めるときは、被後見人、

その親族若しくは後見人の請求により又は職権で、後見監督人を選任することができる。

 

家庭裁判所は、後見開始の審判をしたとき、職権で成年後見人を選任します。
成年後見人は法人でもよく、複数でもかまいません。
成年後見監督人が付されることもあります。

 

成年後見人の機能

 

第九条

成年被後見人の法律行為は、取り消すことができる。

ただし、日用品の購入その他日常生活に関する行為については、この限りでない。

 

取消権

第百二十条

行為能力の制限によって取り消すことができる行為は、制限行為能力者又はその代理人、

承継人若しくは同意をすることができる者に限り、取り消すことができる。

同意権

未成年者と違って、成年後見人は同意権は認められていません。

成年後見人の同意を得て行った法律行為も取り消すことが出来ます。

 

追認権

第百二十二条

取り消すことができる行為は、第百二十条に規定する者が追認したときは、

以後、取り消すことができない。

ただし、追認によって第三者の権利を害することはできない。

 

成年後見人には追認権が認められてます。

成年被後見人には、行為能力を回復した場合には、

自己の行った法律行為を追認できます。

ただし、自己の行為の「了知」が必要です。(124条第2項)

 

第百二十四条

追認は、取消しの原因となっていた状況が消滅した後にしなければ、

その効力を生じない。

 成年被後見人は、行為能力者となった後にその行為を了知したときは、

その了知をした後でなければ、追認をすることができない。

 前二項の規定は、法定代理人又は

制限行為能力者の保佐人若しくは補助人が追認をする場合には、適用しない。

 

 

了知とは、その行為が取り消しうることを知りながらも

これを了承することを意味します。

 

代理権

第八百五十九条

後見人は、被後見人の財産を管理し、かつ、

その財産に関する法律行為について被後見人を代表する。

 

八百五十九条の二

成年後見人が数人あるときは、家庭裁判所は、

職権で、数人の成年後見人が、共同して又は事務を分掌して、

その権限を行使すべきことを定めることができる。

 

 家庭裁判所は、職権で、前項の規定による定めを取り消すことができる。
 成年後見人が数人あるときは、第三者の意思表示は、
その一人に対してすれば足りる。

第八百五十九条の三

成年後見人は、成年被後見人に代わって、

その居住の用に供する建物又はその敷地について、

売却、賃貸、賃貸借の解除又は抵当権の設定

その他これらに準ずる処分をするには、

家庭裁判所の許可を得なければならない。

 

身上配慮義務

 

第八百五十八条

成年後見人は、成年被後見人の生活、

療養看護及び財産の管理に関する事務を行うに当たっては、

成年被後見人の意思を尊重し、かつ、

その心身の状態及び生活の状況に配慮しなければならない。

 

 

 

 

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民法を学ぶ 行為の能力


未成年

 

第四条  年齢二十歳をもって、成年とする。

第五条  未成年者が法律行為をするには、
その法定代理人の同意を得なければならない。
ただし、単に権利を得、又は義務を免れる法律行為については、この限りでない。
 前項の規定に反する法律行為は、取り消すことができる。
 第一項の規定にかかわらず、法定代理人が目的を定めて処分を許した財産は、
その目的の範囲内において、未成年者が自由に処分することができる。
目的を定めないで処分を許した財産を処分するときも、同様とする。

第六条  一種又は数種の営業を許された未成年者は、その営業に関しては、
成年者と同一の行為能力を有する。
前項の場合において、未成年者がその営業に堪えることができない事由があるときは、
その法定代理人は、第四編(親族)の規定に従い、その許可を取り消し、
又はこれを制限することができる。

 

 

未成年者は、原則として法廷代理人の同意を得なければ法律行為は出来ません。
(同意権)
未成年者が単独で行った行為は、取り消すことが出来ます。(取消権)
制限行為能力者が行った法律行為は、取り消されると初めから無効となり、
仮にすでに利益を得ていた場合は、現存利益を返還すれば足ります。(悪意でも)
未成年者が単独で行った法律行為は、後に追認が出来ます。
追認されると、取り消しは出来ません。
追認権は、法定代理人・法定代理人の同意を得た未成年者、
成年に達した未成年者が行えます。
次の場合は単独で法律行為が出来ます。
単に権利を得、又は義務を免れる法律行為
権利を得とは、贈与を受ける場合であり、
義務を免れるとは、債務の免除を受ける場合です。
目的を定めてまたは目的を定めないで処分を許した財産の処分。
一種又は数種の営業の許可を受けた場合における営業の範囲内の法律行為。
そして、未成年者が婚姻した場合には、成年に達したものとみなされます。(成年擬制)
第七百五十三条
未成年者が婚姻をしたときはこれによって成年に達したものとみなす。

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民法を学ぶ・権利能力


第三条   私権の享有は、出生に始まる。


2  外国人は、法令又は条約の規定により禁止される場合を除き、私権を享有する。

 

 

この3条1項の規定は権利能力の始期を定めたもので、

人は生まれながらにして平等に完全な権利能力を有するとのことです。

そしてこれは、人の見に有効であって、

例えば、犬等のペットへの贈与は認められません。

そしてこれは、出生に始まります。

 

 

胎児に権利能力はあるのか

 

3条の反対解釈では、胎児に権利は認められません。

が、これでは、不公平な結果を招くことから、

一定の場合胎児にも権利能力が認められています。

不法行為の損害賠償・相続・遺贈の場合においては、

胎児は生まれたものとみなして、権利能力が認められています。

これには、2種類の説があり、法定停止条件説と法定解除条件説です。

法定停止条件説は、「生きて生まれたら」という停止条件が成就されたら、

胎内にいたときに遡って権利能力を取得します。

法定停止条件説は、「生きて生まれなかったら(死産)」という

解除条件が成就された場合、遡及的に権利が消滅します。

 

権利能力の終期

死亡によって終了します。

例え失踪宣告されていても、権利の能力は失いません。

 

 

 

 

 

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ねずみ講の利益 返還請求認める



 

最高裁が初判断

 

今回の裁判は、破産管財人が、

ねずみ講で得た利益が多い上位の元会員に配当金の返還を求めたものだ。

民法は不法行為のなかで支払われた資金の返還は請求できないと定めている。

 

民法708条

不法な原因のために給付をした者は、

その給付したものの返還を請求することができない。

ただし、不法な原因が受益者についてのみ存したときは、この限りでない。

 

だが、最高裁は、被害者に公平な分配をする目的おいては

返還を請求できるとの初判断を示した。

「管財人が、損失受けた会員らに配当を行う目的で返還を求めた場合、

民法の規定を理由に返還を拒むことは信義則上許されない」

と判断した。

 

ねずみ講の利益 公平性

 

ねずみ講は高配当をうたって会員を募り、

集めた資金を配当にまわす違法ビジネス。

大半の下位の会員は損をし、一部の上位の会員だけ儲かる仕組みだ。

ねずみ講の会員は個々が被害者であり、加害者になり得る。

会員になるには、お金を払う必要があるので、その時点では被害者だ。

だが、勧誘して新たに会員を集めた時点で加害者となる。

そして、皆同程度の利益や被害があるわけではない。

今回は、この公平性を保つため、上位の会員の利益の返還が認められた。

だが、今回の判決は、個々の下位の会員が

上位の会員に利益の返還を認めたものではない。

いったん、破産管財人が『上位者』のお金を受け取った後、

そのお金を被害者への配当に回すことで、

間接的な被害救済を実現することになる。

 

 

 

 

 

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無期受刑者


終身刑化

 

ここ最近の傾向で、無期懲役刑が終身刑に繋がる傾向にある。

昨年1年間で仮釈放された人数は、わずか8名で、

8年連続で1桁となる。

 

日本に終身刑はない

 

無期懲役と終身刑の違いは、仮釈放があるかないかだ。

事実上の終身刑として、刑務所最後を迎える受刑者が増えている。

 

被害者家族「多くは受け入れず」

 

「無期懲役ならずっと刑務所にいるべきだ、仮釈放してほしくない」

これは、被害者家族の正直な思いだ。

仮釈放について被害者家族らが意見をいうことができる制度が定着した。

反対する、被害者家族は多い。

被害者が1人の殺人事件では、死刑になることは、ほとんどない。

だが、遺族は死刑を希望することが多い。

その為、仮釈放は受け入れられない。

 

社会復帰の希望

 

だが、無期受刑者にとっては、仮釈放が唯一の希望だ。

専門家によれば、

「社会復帰の希望があれば、受刑者は被害者への謝罪にも気持ちが向きやすくなる。

仮釈放は更生という観点からも意味がある」

 

 

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国家賠償2条 


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国家賠償2条1項

 

国家賠償2条1項にこう定めがある。

道路、河川その他の公の営造物の設置又は

管理に瑕疵があつたために他人に損害を生じたときは、

国又は公共団体は、これを賠償する責に任ずる。

 

判例によると、こう説明されている。

 

「国家賠償法二条一項の営造物の設置又は管理の瑕疵とは、

営造物が有すべき安全性を欠いている状態をいうのであるが、そこにいう安全性の欠如、

すなわち、他人に危害を及ぼす危険性のある状態とは、

ひとり当該営造物を構成する物的施設自体に存する物理的、

外形的な欠陥ないし不備によつて一般的に

右のような危害を生ぜしめる危険性がある場合のみならず、

その営造物が供用目的に沿つて利用されることとの関連において

危害を生ぜしめる危険性がある場合をも含み、

また、その危害は、営造物の利用者に対してのみならず、

利用者以外の第三者に対するそれをも含むものと解すべきである。

すなわち、当該営造物の利用の態様及び程度が一定の限度にとどまる限りにおいては

その施設に危害を生ぜしめる危険性がなくても、

これを超える利用によつて危害を生ぜしめる危険性がある状況にある場合には、

そのような利用に供される限りにおいて右営造物の設置、

管理には瑕疵があるというを妨げず、

したがつて、右営造物の設置・管理者において、かかる危険性があるにもかかわらず、

これにつき特段の措置を講ずることなく、

また、適切な制限を加えないままこれを利用に供し、

その結果利用者又は第三者に対して現実に危害を生ぜしめたときは、

それが右設置・管理者の予測しえない事由によるものでない限り、

国家賠償法二条一項の規定による責任を免れることができないと解されるのである。」

最大判昭和56年12月16日

 

 

管理者の予測しえない事由

 

管理者の予測しえない事由とは、

通常の用途に沿わず利用した場合が上げられる。

判例では、幼児が、ガードレールに腰を掛けていて、

誤って後ろの崖に落下し怪我をした場合、

「通常の用法に即しない行動の結果生じた事故につき、

その設置管理者としての責任を負うべき理由はないとした」

(最判昭和53年7月4日)

また、時間的に瑕疵を修復するのが困難だった場合が上げられる。

例えば、道路に通行禁止の標識が立っていたとする。

これが、第3者により、排除された。

この、30分後、誤ってこの道路を通って、怪我をしたとしても、

国家賠償が認められない場合がある。

 

 

 

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サーベル事件


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銃砲刀剣類登録規則

 

日本では、銃や刀を所持するためには、登録する必要がある。
鉄砲刀剣類所持取締法14条は美術品として価値のある刀剣類の登録を義務付け、
登録に関する細目を規則で定めるとした。

(14条 都道府県の教育委員会は、美術品若しくは骨とう品として価値のある
火縄式銃砲等の古式銃砲又は美術品として価値のある刀剣類の登録をするものとする。
2  銃砲又は刀剣類の所有者

(所有者が明らかでない場合にあつては、現に所持する者。以下同じ。)で

前項の登録を受けようとするものは、文部科学省令で定める手続により、

その住所の所在する都道府県の教育委員会に登録の申請をしなければならない。

3  第一項の登録は、登録審査委員の鑑定に基いてしなければならない。

4 都道府県の教育委員会は、第一項の規定による登録をした場合においては、

速やかにその旨を登録を受けた銃砲又は刀剣類の所有者の住所地を

管轄する都道府県公安委員会に通知しなければならない。

5 第一項の登録の方法、第三項の登録審査委員の任命及び職務、

同項の鑑定の基準及び手続その他登録に関し必要な細目は、文部科学省令で定める。)

制定された規則で定められた、登録できる刀が日本刀に限定し、

外国製の刀は認めないとされた。


銃砲刀剣類登録規則4条 第2項

剣類の鑑定は、日本刀であつて、

次の各号の一に該当するものであるか否かについて行なうものとする。
 姿、鍛え、刃文、彫り物等に美しさが認められ、
又は各派の伝統的特色が明らかに示されているもの
 銘文が資料として価値のあるもの
 ゆい緒、伝来が史料的価値のあるもの
 前各号に掲げるものに準ずる刀剣類で、その外装が工芸品として価値のあるもの

この日本刀に限定する規則が、法の委任を逸脱して、無効かどうかが争われた。

最高裁は、

「いかなる刀剣類については登録を認めるべきか決する場合にも、

その刀剣類が我が国において有する文化財的価値に対する考慮を

かかすことができないとして、

登録の対象を日本刀に限定したとしても、

法の委任の趣旨をい逸脱する無効のものとはいえない」

とした。最判平成2年2月1日
 


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刑事訴訟と行政訴訟



 

 

 

行政手続は刑事手続とその性質においておのずから差異があることから、

常に必ず行政処分の相手方等に事前の告知、弁解、

防御の機会を与えるなどの一定の手続を設けることを必要とするものではない。

 

 

「憲法31条の定める法定手続の保障は、直接には刑事手続に関するものであるが、

行政手続が刑事手続ではないとの理由のみで、

そのすべてが当然に同条による保障の埓外にあると判断することは相当ではない。

しかし、31条による保障が及ぶと解すべき場合であっても、

一般に、行政手続は、刑事手続とその性質においておのずから差異があり、

また、行政目的に応じて多種多様であるから、行政処分の相手方に事前の告知、

弁解、防御の機会を与えるかどうかは、

行政処分により制限を受ける権利利益の内容、性質、制限の程度、

行政処分により達成しようとする公益の内容、

程度、緊急性等を総合較量して決定されるべきものであって、

常に必ずそのような機会を与えることを

必要とするものではないと解するのが相当である。

本件について、総合較量すれば、命令をするに当たり、

相手方に対しそれらを与える旨の規定がなくても憲法31条に違反しない」

(成田新法事件:最大判平成4年7月1日)。

 

憲法31条が定める法定手続きの保障は、行政事件にも及ぶ。

 

 

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もんじゅ訴訟



 

 

 

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福井県敦賀市にある高速増殖炉もんじゅの周辺住民が

内閣総理大臣がおこなった核原料物質、

核燃料物質及び原子炉の規制に関する

法律23条に基づき原子炉設置許可処分の無効確認を求めた訴訟である。

本件においては、原子炉設置許可処分にたいする原告適格の問題や

無効確認訴訟で求められる無効事由に明白性を要するかという点や

もんじゅの安全性などについて争われた。

 

高裁で勝訴も、逆転無罪

 

1983年、国がもんじゅに設置許可を与えたのは、

高裁により無効と判決が出た。

高裁は、「安全審査に、看過しがたい過誤、欠落がある」からだと、述べている。

だが、最高裁が下した判決は、逆だった。

高裁の事実認定を覆すような明確な論拠を示さないまま、

安全審査は違法・無効とまでは言えないとしている。

 

「現在の法律関係に関する訴えによって目的を達することができない場合とは、

当該処分に基づいて生じる法律関係に関し、

処分の無効を前提とする当事者訴訟または民事訴訟によっては、

その処分のため被っている不利益を排除することができない場合はもとより

当該処分に起因する紛争を解決するための争訟形態として、

当該処分の無効を前提とする当事者訴訟または民事訴訟との比較において、

当該処分の無効確認を求める訴えのほうが

より直截的で適切な争訟形態であるとみるべき場合をも

意味するものと解するのが相当である」

最判平成4年9月22日

 

 

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国家賠償法 第三者に対しての損害



 

 

 

第三者(近隣住民)への損害

 

空港での航空機の発着や専用空港の夜間訓練、

道路等の建設・運用に伴う騒音・振動や排気ガスによる大気汚染など、

これらによって生じる損害は、物的な瑕疵によって生じるものではなく、

営造物の本来の目的に即した使用から生じている。

機能的瑕疵からの事例では営造物自体には瑕疵はなく、

営造物の利用によって、第三者(周辺住民)が被る瑕疵に対してである。

 

判例は、

国営空港における航空機の騒音問題において

空港周辺住民の国家賠償請求に対し、

判例は「営造物の利用の態様及び程度が一定の限度にとどまる限りに

おいてはその施設に危害を生ぜしめる危険性がなくても、

これを超える利用によって危害を生ぜしめる危険性がある状況にある場合には、

そのような利用に供される限りにおいて右営造物の設置、

管理には瑕疵があるというを妨げず、

したがって、右営造物の設置・管理者において、かかる危険性があるにもかかわらず、

これにつき特段の措置を講ずることなく、

また、適切な制限を加えないままこれを利用に供し、

その結果利用者又は第三者に対して現実に危害を生ぜしめたときは、

それが右設置・管理者の予測しえない事由によるものでない限り、

国家賠償法二条一項の規定による責任を免れることができない」として、

国の賠償責任を認めている。

(最大判昭和56年12月16日)

 

 

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