ポアロちゃん相談室#5
夫の浮気相手から慰謝料を取りたい
(ポアロちゃん)
相談者「夫がもう3年以上愛人と不倫関係をしています。
なんとか、愛人から慰謝料を取りたいんです。」
「まずは、不貞の証拠だね。
肉体関係が継続して行われていた証拠を取らなければいけない。」
相談者「メールがあります。」
「メールには、肉体関係を示唆する文面がある?」
相談者「若干、あります。」
「それなら、メールでも慰謝料を取れるよ。
それだけで心配ならホテルの出入りなどの証拠を取ることをすすめる。
内容が弱い場合、そのメールで夫か愛人が肉体関係を認めれば、
慰謝料を請求通りに取れるけど、認めなかった場合、
減額や最悪、慰謝料を取れないことも有り得るよ。」
相談者「そうですか、慰謝料ってどれくらい取れますか?」
「通常は200万前後が相場かな。
離婚をする、しない、によっても金額は異なるし、
配偶者が交際に積極的だった場合などは、減額される可能性はあるよ。」
相談者「裁判した場合ですか?」
「そうだね、裁判になると、慰謝料の額はいろんな理由により、
減額される可能性はある。
だから、最初の慰謝料請求額は500万前後を請求するべきだよ。
相手に地位や名誉がある場合、示談交渉で払う場合もあるしね。」
相談者「裁判までいかないときも、あるんですね?」
「証拠さえ確実に揃っていれば、行かない場合もあるよ。
そっちの方が貴女にとってもいいよ。
裁判まで行くと長くなるし、心理的・体力的にも負担が大きい。
話合いで決着つけた方がいいよ。」
相談者「まずは、どうすればいいですか?」
「まずは、証拠。
証拠をとったら、慰謝料請求。
まずは、はがきでもいい。相手が応じない場合は、内容証明を送る。
もちろん、いきなり内容証明でもいい。
この段階で、いきなり相手を訪ねて、和解契約書を書かせるのもいい。」
相談者「和解契約者?」
「そう、愛人が犯した不法行為に対し、示談金(慰謝料)を払い、
今後はお互いに債権債務はないこと記すんだ。
この、いきなり突撃は効果が高い。
相手に考える暇を与えず、こちらのいい値で示談をまとめてしまうんだ。
ただ、ここであまり高い値を慰謝料に設定してしまうと、
後々の、裁判で取り消されてしまうんだ。」
相談者「そうなんですか?」
「1000万払うと書いて、相手に署名捺印してもらっても、
これは、心理留保っていって民法の規定にあり、
意思の不存在(意思の欠缺)の一種とされ無効となるんだよ。
相手に考える暇を与えない、というのがこれにあたるんだ。
だからといって、全てが無効になるわけでもなく、
慰謝料の相場の3倍以内なら、認められる判例が出ているんだ。」
相談者「5~600万ぐらいですね」
「そうだね。
これで折り合いがつかなければ、調停、裁判になるって、流れだよ。」
相談者「わかりました。今日はありがとうございました。」