債権の消滅・4
相殺
二人が互いに同種の目的を有する債務を負担する場合において、双方の債務が弁済期にあるときは、各債務者は、その対当額について相殺によってその債務を免れることができる。ただし、債務の性質がこれを許さないときは、この限りでない。
2 前項の規定は、当事者が反対の意思を表示した場合には、適用しない。ただし、その意思表示は、善意の第三者に対抗することができない。
相殺する側の債権を自働債権といい、相殺される側の債権を受動債権といいます。
※抵当不動産の第三取得者が抵当権者に有する債権では相殺できません。(判例)
相殺の方法及び効力
第五百六条 相殺は、当事者の一方から相手方に対する意思表示によってする。この場合において、その意思表示には、条件又は期限を付することができない。
2 前項の意思表示は、双方の債務が互いに相殺に適するようになった時にさかのぼってその効力を生ずる。
時効により消滅した債権を自働債権とする相殺
時効によって消滅した債権がその消滅以前に相殺に適するようになっていた場合には、その債権者は、相殺をすることができる。
※時効完成後に時効により消滅した債権を譲り受けても相殺できません。(最判S36.4.14)
相殺ができない債権
・債権自体の性質による禁止
現実に履行されなければ目的を達成できないもの(「なす債務」)
・自働債権に抗弁権が付着している債権
同時履行の抗弁権が付着している債権や催告・検索の抗弁権の付着する保証契約上の債権(判例)
・当事者の合意による禁止
善意の第三者には対抗できません。(505条2項)
法律で禁止されている場合
不法行為により生じた債権を受働債権とする相殺の禁止
債務が不法行為によって生じたときは、その債務者は、相殺をもって債権者に対抗することができない。
※不法行為債権を自働債権とする相殺は認められます。(最判S42.11.30)
自働債権、受働債権が別個の原因に基づく不法行為債権である場合は相殺できません。(判例)
差押禁止債権を受働債権とする相殺の禁止
債権が差押えを禁じたものであるときは、その債務者は、相殺をもって債権者に対抗することができない。
支払の差止めを受けた債権を受働債権とする相殺の禁止
支払の差止めを受けた第三債務者は、その後に取得した債権による相殺をもって差押債権者に対抗することができない。
※差押前に債権を取得していた場合は相殺できます。(最判S45.6.242)
ただし債権を差し押えれた側から相殺はできません。
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