同窓会を機に、かつての恋人と再燃

 

 

 

ご依頼者様は40代前半の男性。

 

 

結婚して15年、子供は中学生と小学生の二人。

これまで大きな夫婦のトラブルもなく、家庭は安定していたし、今後もこの安定が続くと思っていた。

 

 

異変を感じたのは、半年前に妻が「高校の同窓会」に参加した時だった。

 

 

「高校の同窓会」はこれまでも何度か開催されていたようだが、出産、育児に追われ、参加したことは一度もなかった。

 

 

育児も落ち着いて、時間も取れるようになってきたから、参加してみれば?と気持ちよく送り出した。

 

 

同窓会で元交際相手と不倫

 

 

だが、それ以来、妻のスマホを触る時間が増え、夜中にLINEのやりとりをしていることが目立つようになった。

 

 

さらに、服装や化粧に以前よりも気を使うようになり、外出も増加。

「女友達と会ってくる」と出かけることが続いた。

 

 

当初は「同窓会を機に友情が復活したのだろう」と思っていたが、何かモヤモヤする。

勘が鋭いご依頼者様の胸中には、次第に黒い疑念が膨らんでいった。

 

 

そしてある日、妻が入浴中にリビングで充電していたスマホがブルブルッとLINEを受信。

 

 

妻のスマホは裏返しに置かれていたが、気になったので表に返して、画面を見るとLINEの通知が目に入った。

 

 

そこには「早く会いたいな~」という文言と、ハートマーク。

送り主は、男性の名前だった。

 

 

スマホに不倫相手からハートマーク

 

 

 

 

 

◆ 調査開始

 

ご依頼者様の同級生に弁護士さんがいらっしゃって、その弁護士さんを通じて、当探偵事務所にご相談・ご依頼いただくことになりました。

 

 

「もし黒だったら、離婚も考えざるを得ません。ただ、確かな証拠がないと……」

 

 

私たちは状況を整理し、まず妻(=対象者)の行動パターンを割り出すために、尾行調査を開始した。

 

 

平日は主婦業に専念してい対象者だが、月に数回「女友達と飲み会」と称して夕方から外出している。

その日を狙って調査を実施した。

 

 

女友達と飲み会

 

 

◆調査の結果

 

午後6時、妻は最寄り駅から電車で繁華街のある駅に移動。

 

 

駅前で待っていると、そこに現れたのは、40代半ばの男性。

調査員は男性の撮影を行い、ご依頼者様に送信。

 

 

ご依頼者様は知らない男性だという。

 

 

二人は人目を気にしつつ駅前を離れ、人気の少ない裏通りを通って繁華街へ。

 

 

居酒屋に入り、2時間ほど過ごした後、二人は迷うことなくラブホテル街へ足を向け、そのまま一軒のラブホテルへ入っていった。

 

 

約2時間30分後、二人はホテルから出てきた。

 

 

駅に向かい、改札付近で別れた。

私たちは男性の素性を調査する為、男性を追跡。

 

 

電車で約30分ほど移動し、駅から10分ほど歩いた一軒家に入っていった。

 

 

一軒家の車庫にはファミリーカーが駐車してあり、その横には、子供用の自転車とチャイルドシートが取り付けられている電動アシスト自転車があった。

 

 

状況的に、この男性は既婚者であることがわかる。

 

 

不倫相手の自宅が一軒家

 

 

その後の調査で、男性の氏名も判明。

ご依頼者様にご報告したところ、対象者の高校時代の同級生であることが判明した。

 

 

その後も複数回調査を重ねたが、同じ男性との密会は繰り返されており、明らかに一時的な出来心ではなく「継続的な不倫関係」であることが裏付けられた。

 

 

不倫の証拠を入手した探偵

 

 

 

◆ご依頼者の葛藤

 

全てをご報告し終わった時、ご依頼者様は深いため息をついた。

 

 

「まいった……」

 

 

高校時代、妻とその男性は交際していたが、進学を機に自然消滅したと聞いていた。

 

 

「思い出が再燃することはあるかもしれませんが、家庭を壊してまで続けるなんて……」

 

 

ご依頼者様の気持ちは複雑だった。

 

 

すぐに離婚に踏み切るか、それとも子供のために耐えるか。
しかし、確かな証拠を得たことで、少なくとも「夫婦関係をどうするか自分で選ぶ権利」を手にすることができたのだ。

 

 

選択する権利

 

 

◆妻の告白

 

後日、ご依頼者様は対象者(=妻)と話し合いの場を設けました。

その時の内容をお電話で事細かにご報告くださいました。

 

 

ご依頼者様が証拠写真数枚を突きつけると、妻は観念したように涙を流しながら語ったそうです。

 

 

「同窓会で再会した時、懐かしくて……気持ちが舞い上がってしまった。
あなたや子供を裏切るつもりはなかった。でも、止められなかった」

 

 

妻は必死に許しを請うたが、言い訳の余地はなかった。

 

 

ご依頼者様は冷静に、

 

 

「裏切りをした時点で、俺たちの信頼は崩れた。子供のために表面上の夫婦を続けることはできる。でも、俺の中の気持ちはもう元には戻らない」

 

 

と言い、夫婦関係の修復が困難であることを告げたそうです。

 

 

不貞行為が原因で離婚

 

 

 

◆離婚と慰謝料請求

 

その後、ご依頼者様は弁護士と相談し、離婚を前提に準備を進めた。

 

 

子供の親権や生活の安定を考え、話し合いは長期化したが、最終的に慰謝料請求を含めて法的に解決へと進んでいった。

 

 

もちろん不倫相手の男性への慰謝料請求もおこない、慰謝料を支払うことで合意したそうです。

 

 

同窓会という、一見 無害に思える場が、時に過去の恋愛感情を再燃させ、家庭を揺るがす結果になる。

 

 

探偵として数多くの現場を見てきましたが、このような「再会からの不倫」は意外に多いと感じています。

 

 

再会から不倫

 

 

◆最後に

 

今回の事例を通じて改めて感じるのは、不倫調査の目的は単に「裏切りを暴く」ことではなく、ご依頼者様が今後の人生をどう選択するか、その判断材料を提供することにある。

 

 

ご依頼者様は証拠を得たことで、ただ悩み続けるのではなく、自らの未来を決断することができた。

 

 

調査結果が示したのは、悲しい現実ではあったが、同時に「前に進む勇気」をご依頼者様に与えたのである。

 

 

(掲載許可ありがとうございます。)