高齢者を狙う悪質商法《家族が気づくサイン》

 

 

 

「まさか、うちの親がだまされるなんて」

 

 

悪質商法の被害に遭ったご家族から、よく耳にする言葉です。

 

探偵事務所には、浮気調査や人探しだけでなく、高齢者を狙った詐欺や悪質商法の実態調査のご相談も寄せられます。

 

特に近年は、単純な「振り込め詐欺」から巧妙化した「投資詐欺」や「健康食品・リフォーム詐欺」など、手口が多様化しています。

 

今回は、私たち探偵がこれまでに見てきた経験をもとに、家族が早めに気づくためのサインについてお伝えしたいと思います。

 

 

悪徳商法

 

 

◆よくある悪質商法の手口

 

1. 健康食品・サプリ商法

「これを飲めば病気が治る」

「元気を取り戻せる」

こうした誇大広告で高額商品を契約させる手口です。

特に体調や老化への不安を抱える高齢者は狙われやすく、気づけば何十万円も費やしてしまうケースがあります。

 

2. リフォーム商法

「このままでは家が危ない」

「地震で倒壊するかもしれない」

など、不安をあおって不要な工事を契約させます。

契約書も不明瞭で、工事の質も低いことが多いのが特徴です。

 

3. 投資・もうけ話

「必ず儲かる」

「元本保証」

など、あり得ない条件を提示して株や暗号資産、未公開株を購入させる手口です。

被害額が数百万円~数千万円にのぼることも少なくありません。

 

4. 電話・訪問販売

「無料で資料を送る」

「点検だけ」

などと接触し、そこから契約に持ち込む手口。

孤独を感じている高齢者が会話につい応じてしまうことも被害の背景にあります。

 

 

詐欺師

 

 

◆家族が気づくべきサイン

 

高齢者は「自分は大丈夫」と思い込みがちで、被害にあっても隠そうとする傾向があります。

 

そのため、ご家族の観察が何より大切です。

以下のような変化が見られたら注意してください。

 

 

◇会社の担当者からの電話が増えた
電話口で長話をするようになったり、「勧誘ではない」と言う相手と親しく話している。

 

◇同じような商品が家に大量にある
健康食品、浄水器、布団など。不要な在庫が積み上がっている場合は要注意です。

 

◇急にお金の使い方が変わった
通帳から大きな額が引き落とされている、現金の引き出しが頻繁になった。

 

◇家族に見せたがらない書類がある
契約書やパンフレットを隠すようになったときは、後ろめたさがある証拠です。

 

◇「秘密にして」と言い出す
悪質業者は「家族に話すと契約できなくなる」などと口止めします。これも典型的なサインです。

 

 

家族がしっかりと観察する

 

 

 

◆探偵ができること

 

「怪しい」と気づいたとき、業者に問いただす前に、まずは冷静になり状況把握に努めてください。

 

詐欺だった場合、相手はプロです。

 

被害者が反論してくることは承知の上、マニュアルを準備しているケースもあります。

 

証拠がなければ責任を追及することは難しいのが現状です。

 

ですので、契約書など、現状でどのような詐欺の証拠があるかを客観的に把握してください。

 

私たち探偵事務所では、次のような対応が可能です。

 

◇業者の実態調査
登記・所在地など会社の経歴や担当者の素行を調査し、詐欺性の有無を確認。

 

◇記録の収集
契約書や郵便物などを精査し、後の法的対応に備える。

 

◇弁護士との連携
集めた証拠を基に、契約の取り消しや損害賠償請求をサポート。

 

実際に、調査を通じて業者の背後関係を明らかにし、家族が契約解除に成功したケースもあります。

 

 

詐欺師との契約解除

 

 

 

◆まとめ ― 早めの気づきが最大の防御

 

高齢者を狙う悪質商法は、年々巧妙化しています。

「まさかうちの親が」と思ったときには、すでに被害が進んでいることも少なくありません。

 

大切なのは、普段から高齢者の様子をよく観察し、些細な違和感に気づくこと

 

そして「おかしい」と思ったら、専門家に相談し、早めに動くことです。

 

探偵は、こうした被害の“裏付け”を取ることで、ご家族が安心して法的対応に進めるよう支えています。