人はなぜ、過ちを犯すのか

 
 
 
「人はなぜ、過ちを犯すのか?」
 
 
 
この問いに、私たち探偵は日々の調査を通じて、何度も直面します。
浮気、不正、裏切り、失踪……。
多くの人は「こんなことになるとは思わなかった」と言います。
けれど、誰しもが初めから悪人であったわけではありません。
 
 
 
過ちの始まりは、小さな「甘え」や「油断」から始まることがほとんどです。
 
 
 
「これくらいならバレないだろう」
「自分は大丈夫だ」
「相手の気持ちなんて、今は考えたくない」
 
 
 
こうした“心のゆるみ”が、少しずつ境界線を曖昧にしていきます。
 
 
 
人間は、感情の生き物です。
欲望に負けることもある。
寂しさに耐えられない時もある。
誰かに理解されたいと願って踏み出した一歩が、過ちの道だったこともあるかもしれません。
しかしその過ちは、たいてい「誰かの信頼」を犠牲にして成り立っています。
 
 
 
私たち探偵は、過ちを暴くことが仕事ではありません。
真実を明らかにすることで、「どうしてそんなことになったのか」をご依頼者様と共に見つめ直す手助けをしているのです。
 
 
 
過ちには理由がある。
でも、理由があっても、過ちが正当化されるわけではない。
 
 
 
どんなに深い過ちも、修正することは可能です。
その第一歩は、現実を直視する勇気を持つこと。
過ちを犯したと自覚すること。
 
 
 
ですが、私たち探偵が見てきた多くの人たち(対象者たち)は過ちを認めず、
「自分は悪くない」
と主張します。
 
 
 
なぜ、過ちを素直に認める勇気がないのか?
 
 
 
不思議でなりません…