社員の副業調査

過去の事例をご紹介させていただきます。
ご依頼者様よりホームページへの掲載の許可をいただきました。

 

 

ご依頼者様は60歳代の男性で中小企業の社長さんです。
ご依頼いただいたのは、社員の副業調査です。

 

 

ご依頼者様の話によると、営業担当の男性社員が数か月前から、仕事に身が入らなくなっており、周りの社員たちに迷惑をかけているとのこと。
以前は、無駄の少ない理想的な働き方をしていて、周りに良い影響を与えていた社員で、営業成績もトップクラスだったそうです。
しかし、数か月前から遅刻は増え、出社後も眠たそうに欠伸をし、ダラダラと仕事をするようになった。以前は社員同士で勉強会のようなことをしていた昼休憩も、今では昼寝。
しまいには営業成績がガタ落ちし、新入社員レベルにまで落ちてしまったそうです。

 

 

社長はそれとなく彼の同僚達に話を聞いてみたところ、どうやら他に仕事をしているんじゃないかと噂になっていました。
というのも、営業成績が落ち、歩合給が減った彼なのに、以前よりお金の使い方が荒くなっていて、身の回りの物がブランド品だらけになっていると。
就業規則では、会社は副業を禁止しています。
話を聞いた社長は、悩んだ末、調査を依頼することにしました。

 

 

彼(以下、対象者)の退社後の行動を調査員2名で調査することに。
金曜日の夜は、取引先と会食などの予定が入る可能性もあるので、調査は月曜日から開始することになりました。

 

 

調査員(2名)は、18時から会社付近にて張込みを開始。
約1時間後の19時過ぎ、対象者は会社より出て、足早に最寄り駅へ向かいました。
対象者の自宅は、会社から約40分ほどの距離。
駅に着いた対象者は自宅方面の電車に乗車しました。

 

 

自宅最寄り駅にて降車した対象者は、そのまま自宅マンションに入っていきました。
調査員の目には、終始、急いでいるように映りました。
その報告を受けた本部は、引き続き監視することを指示。

 

 

40分ほどして私服に着替えた対象者が自宅マンションより出てきました。
最寄り駅に向かう途中、タクシーを止め、乗車、繁華街方面へ向かう対象者。
なんとかタクシーを捕まえることが出来た調査員。
タクシーの運転手も良心的で、少し無理をしてでも、尾行をしてくれました。

 

 

繁華街にてタクシーより降車した対象者は、雑居ビルに入り、エレベーターで4階へ移動。
403号室に入りました。

 

 

表札には何の掲示もなく、住所でネット検索してもヒットなし。
403号室の玄関が見える張り込み場所もなく、雑居ビルの出入口周辺で張り込むことに。

 

 

深夜1時頃、ようやく雑居ビルより出てきた対象者は、タクシーを止め、乗車し、自宅マンションへと帰っていきました。

 

 

結局、この日、対象者が雑居ビルで何をしていたのかは不明。
ただ、調査員には思い当たることがあり、ほとんど確信していました。
この雑居ビル、デリバリー型風俗店の事務所や勤務する女性達の待機部屋になっている事が多い。実際、張り込みをしていて、それらしい女性達の出入りを多く目にしました。
きっと対象者は、デリバリー型風俗店でアルバイトをしているか、経営をしているのだろうと。

 

 

対象者は月曜日~日曜日までの1週間で5日、この雑居ビルの403号室に入っていきました。
対象者だけでなく、女性数名が入っていく姿も確認。
その女性がマンションから出てきたところで、調査員は女性に話しかけ、デリバリー型風俗店であることを聞き出した。(もちろんですが、探偵であることや、何かを調べていることを悟られないように接触、聞き込みを行います。)

 

 

以後の調査で、対象者がデリバリー型風俗店の経営者(オーナー)であることが判明しました。
ご依頼者様は、会社の顧問弁護士と相談し、対象者と話し合いの場を設けることにしました。

 

 

話し合い当日、ご依頼者様と顧問弁護士、対象者で数時間話し合った結果、対象者は全てを認め、風俗店経営は辞めたくないと言ったそうです。
ご依頼者様は、できれば風俗店経営を辞めて、会社に残って欲しかったそうですが、対象者は、風俗店経営を選びました。
形式上は自主退社。退職金は辞退したそうです。

 

 

ご依頼者は最後に、
「また戻ってきたくなったら戻ってこい。」
と対象者に声をかけたそうです。

その後、会社内では社員たちの士気も上がり、業績も回復。
順調な会社運営とのことです。

今回は円満退社でしたが、揉めるケースも多々あります。
揉めた際に必要なのが証拠です。
対象者と話し合いの前に、証拠を持っておくことが大切です。